教えていいのか?着物丸洗いクリーニング店の選び方-その2
プロが教える《消費者が着物丸洗いクリーニング店を選ぶ時のポイント》2
このブログへのご来訪、ありがとーございまーす。
前回の続き。
①着物丸洗い店?着物クリーニング店?
①-4 着物専門丸洗い店?クリーニング店?どっちなん?-その2
この章は前回完結するはずが色々脇道にそれて長くなりすぎたんで2回に分割しちゃったんだにゃ。(^◁^) ←「にゃ」の口
前回のブログの最後でこんな事を書きました。
>「3千円以下で着物をむっちゃ綺麗にしてくれるお店」は言い方を変えたら
「千円以下でおしゃれなカットをしてくれる繁華街の美容室教えて」って言ってるようなもん。
・・・でも探せば両方あったりするしなー。(笑)
例えもやりにくいネ。
実はコレ、途中まで書いて「はて?千円以下の美容室ってないんか?」と思い当たりまして。ほんで"千円美容室"というキーワードで検索したところ・・・。
結果、多くはないけど複数のお店がある事が判明。で、
・・・でも探せば両方あったりするしなー。(笑)
例えもやりにくいみゃ。
となりまして。
着物専門の丸洗い店は今、ネット店で3千円以下のお店けっこうあるし。
実際にお金使って千円美容室でカットしてもろて、「やったー!」という人もおれば「なにコレ?」って後悔の念でお店を後にする人もいるやろし。
よもやま話ネ。
筆者はもともと美容師の卵で、通ってた専門学校で就職先に内定させるため年末研修って名目で、とある大阪ミナミの美容室で一週間みっちりと勉強させてもらいましてん。
へへー。
当時はとってもクソガキで身を入れて勉強してなかったのもありまして、お客さん相手の実地のシャンプーで連続3人、首から背中をびっしょびしょ♪にして怒られ、当時20代前半の美容師女子複数からの冷たい目ビーム光線に「こりゃ無理やな」と自らの能力に見切りをつけたのでした。オーナー美容師さんは優しかったけど引き止めはせんかったので正しい選択だったのでしたね。
また横道それるけど、美容師の専門学校で鬼講師から言われて覚えたことに「ヘアカットは何も考えんとやったら10分あれば終わってしまう」という衝撃のお言葉がありました。
・・・(^^
同級生、ほれ、覚えてるやろ?(笑)
U講師、ほれ、鬼軍曹のUR氏ですがな。
みんな、衝撃受けたやん。な?
U講師いわく。
「10分でカットは終わらられるけど、それで終わったら何もサービスできない。だから数十分かけて《上手な感じ》を演出するのだ」という主旨の言葉が続き、強烈な印象とともに未だに記憶に。
美容師って技術だけでは勝負でけへんねやなぁ、って思いと「このおっさん何言うてんねん?学生に対して言い方を考えへんのんか?」って感情がないまざって、なんか変な感じやった。
実際、当時は言うてる意味がわかってなかってんけどね。
・・・まあオチはないんやけど。(^^;
ちなみ話。このU講師はシャンプーは頭髪に悪影響、だから俺はトニック(頭髪剤)で日々頭を手入れしているのだとも言ってたねー。頭髪料はオサムライサンかな?みたいな状態やったけど。
そんな経験があるもんやから、千円カット(美容室ではなく理容の方)が初めて出てきた時、激安1000円理容室でもうけるには?ってなって。
原価とか考えだしたら・・・。
美容室は人件費に家賃に水道光熱費と初期投資(お店、器具)のローンだけやから、
10分で千円。
1時間で6千円。
1日12時間稼働で絶対売上が7万2千円やから
月25日稼働で売上180万円。
人件費で70~100万かかってもあとの経費は20~30万程度やろから・・・
「考えだした人、うまいこと考えたなー」
「こらボロい商売やな。」
と感じたのと覚えてます。
でもね、実際利用してみっと半々の確率で「激怒」して帰る事に。
筆者はあんまりファッションとか興味がなくてこだわりもないんやけど、「散髪しました!って感じにならんように」とだけ伝えて全体に5cmくらいカットしてもろて「こうなりました。いかがですか?」のバックからの鏡チェックで激怒。
ほんでその流れで修正してもらうために10分で終わるはずが30分以上かかるという最悪の事態に・・・。
で、結局筆者の言ってる意図を理解してくれへんから、ナンボ修正やり直ししても全然おかしいままで、どんどんサイドとバックが短く刈り込まれていき・・・。
激怒して帰る時は必ずこのパターンでしたなー。
文章でどれだけ伝わるかわからんけど、後ろ髪、うなじの部分の髪の厚みが1.5cmくらいあって、「今サンパツ行ってきたトコ。」って感じになるのだけは許せん。それ以外は多少短すぎてもカミソリでキズつけられて血がドバッ時でも怒らんかった筆者が、それだけはこだわるのです。
「こだわりの要望はそれだけやんけ。初めに目ぇ見ながらキチンと伝えて、『わかりました』って言うたよな、あんた」って。
大人げないって言う人もおるけど、カツラかぶった後ろ髪!みたいな感じになりますねん(と感じてたし、今もそう思う)。
どんだけカッコ悪なるかわかるっしょー?(わかってほしい)
筆者が千円カット(理容)を未だに利用する理由は以下3つ。
- 10分で完結する
- 1000円で済む
- 難しいこと要求せえへんかったら無難な仕上がり(ノーファッション)
しゃーからこうなります。
- 10分=快適=安心
- 1000円=料金
- 無難=品質
さあみなさん。お待たせしました。こっから本題です。
「前フリ長っ!」(^^;
前回の中盤から後半にかけて料金・品質・安心をどうバランスしてお店を選んだらええねん、っちゅう基本を説明したけど、結局「せやからどない選ぶねん!?」というところまでしか書けてなくてごめんなさい。m(_ _)m
筆者の千円カット(理容)のお店選びの基準は
- マジ短時間で終わってなっ!
- 会話せん担当者に当たってくれ!
- 女子スタッフにあたりませんにょうに
- 散髪しました!って感じにだけはせんといて
- やっぱ千円(内税)でお願いします(^^;
- ノーファッションでいいけどセンスのある担当者でよろしく
これくらいかなー。
そもそも「本気でやったら10分でできる技術を次回来店につなげようとトークとかファッションセンスとか《上手やろ?》的な演出とか詰め込んで40分とか考えられん。」
いらんもんそんなん。センスのかけらもない初老男児には。
それとやっぱ千円って安さの破壊力。
それまで普通の理容室4千円弱とか、美容室で安いとこでも3千円弱とかやってんで。
どんだけ安できんねんっ!ええがなええがなーっ!って。
10分で千円って、マジ「ええスキマついたな~」って思う。
この記事読んでるあなた、貴女です。(貴方かも?)
着物の手入れを考える時、お店選びの条件みたいなヤツいくつかピックアップして。「これはゆずれんなー」ってやつ。
できるんやったらここで一旦記事読むの中断して、本気で条件考えてくれたらなーと。
そしたらこの後続く内容がもっと身近に感じられると思いますねん。
ググって色々な方のブログやQ&Aサイトなどを熟読するとだいたい以下の希望・条件に代表されます。
- 料金は◯◯円以下
- ちゃんとキレイにしてくれる
- ていねいで優しい対応
- 見積金額を上回る請求がない
- きちんと着物丸洗いのイロハに従って手を入れて処理をしてる
- 「着物がなくなりました」が絶対ない
- 着用できない状態にされる事がない
もっとあるけど、ひとまずこれくらいで。
例を出して当てはめてみますわな。
「この夏何回か着た、あちこち(胸・そで・前身頃・おしり)汚れとか"しみ"がある着物をクリーニングに出したい」
- 料金は3千円以下
- 洗うだけでだいたいの汚れ・しみがなくなる
- ていねい・親切(こんなん当然やけどね。商売人やねんから)
- 「丸洗いで落てへんしみは追加でしみ抜きやりますか?◯千円です」
- 着物丸洗いのイロハで処理してくれる
- 商品がなくなる訳ないですやん
- 着用でけへん状態になる訳ないですやん
という着物丸洗い店があったとして。
・・・・・・という前提がすでにあり得まへん。
「は?」
とお思いのあなた、あなたは既に着物業界の悪習のひとつに感化されてます。
説明は次回に続く・・・。
「きぃーーーーーっ!!!」
とお怒りのあなた。冗談です。ジョウダン。
ジョークですやん。(^△^)
2.丸洗いだけでだいたいの汚れ・しみがなくなる
これが着物業界のひとつ・着物に携わる業界全体が流布する営業トークで、見事に毒されてダマされてる証拠。
っちゅうか、全クリーニング業界を巻き込んだ誤解って言う方が核心ついてるんやけどね、ホンマは。
《ドライクリーニング》ってあるでしょ?
ドライクリーニングって水は使わんとガソリンみたいなモン(正確には揮発性の溶剤)で洗うんですな。
ドライクリーニングで落とせる衣類の種類はひとつ。たったのひとつ。ジャカジャンッ!
それは油溶性の《軽く》付着した汚れのみ。ファンデーションでもギュギュ~ッとこすりつければ取れへんようになるし、日にちが経過してくると汚れが化学反応を起こし始めて"しみ抜き"せんと取れへんようになりますねん。マスカラとか要注意。丸洗いで残るん、結構ありますねんで。
揮発性溶剤で洗うだけでは油溶性汚れしか落てへん。
つ・ま・り。
水溶性汚れはほとんど全くって言うてええほど落とせませんねん。
フツーに着てできる汚れが100あるとするとしますやん?ほんだらドライクリーニングで落とせる汚れは3~10くらい。
(●ロ●)ハ?
「あんたナンボなんでもそら言い過ぎでっせー」というツッコミが入りそう。
やけど、お客さんの衣類を預かってクリーニングするお店の関係者やったら常識中の常識。マジでこれ。
知らんのは消費者だけですねんやん。
クリーニング関係者のみなさんの「こいつ殺す!!」って殺気立った目をかいくぐりもー1コホンネ言うたりまひょか?
みなさん、よく聞いてくださ~~~~~~~~~~~~~~~~いっ!
「わーーーーっ ぎゃーーーーーーーっ!!!」
ドライクリーニングはご家庭での洗濯に比べて・・・・・・・
ちゅうか、比べられへん。(^^;
比較になれへんくらいおウチの洗濯の方が洗浄力は高い!
むっちゃ高い!
比較なんかでけへんくらいおウチの洗濯の方が綺麗になる!!!!
みんな、家で洗濯するやん?
洗濯する時、水で洗いますやん?
水だけやと油溶性汚れはぜんぜん落とされへんけど、水溶性の汚れは結構落ちますねんで。知ってましたぁ?
そもそも水は洗浄素材としては完全なモンなんですねん。ほんでね、その完全な水に加えるんは優秀な大学を優秀な成績で卒業した、頭の良い理系の集団が開発した、世界的に評価の高いトッ◯°やらナノック◯やらアタ◯クやらビ◯ズやらアリエ◯ルやらを加えて洗うんやでー・・・・etc。
水だけで洗っても油汚れは落とせませんやん?でも洗剤加えますやん?ほんだらどーなるか?
はいご名答。そーぞーどーり。
じゃじゃーん。油汚れも相当落とせる、さらに完全な洗浄素材になりますんや。
ね?いっつも洗濯して、気持ち良いでっしゃろ?ニオイもけっこー落ちとるやん?
身体から出る油もめっちゃ落ちるからみんな家で洗濯するんよ。
これがもしクリーニング店に持ち込んでクリーニングせな綺麗にでけん、ってなっとったら、正味肌着のTシャツのクリーニング料金って30円とか50円とかになってるでぜったい。なんでや言うたら自分とこで注文受けたいからクリーニング店同士で競争するからやねんでー。
競争始まったらの、そら洗剤メーカーも我先にむっちゃ効率的な安っすい洗剤開発競争が始まりますやん。
だって考えてみー。オトコで例えたら1週7日分の肌着のTシャツがどっかのクリーニング店に出したなるんやで?ワイシャツどこの騒ぎちゃうっちゅうのよ。
クリーニング店からしたらあんまクリーニング利用せんオトコ客取り込めたらそっから先、他の服クリーニングに持ってきてくれるようになるんやもん。そらがんばるっちゅうねん、っとね。 あかん。また横道走っとる。(TдT)セイチョウノナイニンゲン
洗剤と水を組み合わせた作用って、衣類全体に付着した汚れのうち、20~45くらいは洗濯機で洗うだけで落ちるんやで。
ちーなーみーにー。
むかし米国のNASAが一般消費者向け洗剤の洗浄力テストっちゅうのを真面目にやっとったんやけど、そん時の結論は50%以上の汚れ成分を落とすんは不可能ってやっててん。NHKのなんかの特集やったと思うけど。まじね。 完全に汚れ落とそーとしたら服としての機能を失くすみたいな。ズタボロになってよかったらもう少し汚れ成分落とせるんちゃうん?みたいな感じやったけど。
ずいぶん前やから記憶もあいまいで筆者の思い込みが事実に置き換わってるかもしれんけど、汚れの50%は残るっちゅうのは当時の事実やったんやで。検証番組でね。
レーゾーコの電気代が今の時代、月に20円とかになってないやん?技術革新いうても限界があるからね。
筆者が受けたショックのポイントは洗濯しても目に見えん汚れが5割以上は確実に残ったまんまっちゅうトコ。20年くらい前やったと思うけど今でもセンメーに覚えとるからね。はいはい。横道横道。戻る戻る。(^^;(^^; ←インヲフンデルノダガナニカ?
ほんでね、水の温度を上げたりとか酸素系漂白剤を同時に使うとかすっと、さらに5~20%も洗浄能力が上がりますねん。
ただ・・・。今話題は着物でしょ、着物。
そうそう、絹でできた正絹モノ着物にゃ。
着物丸洗いクリーニングの時、ドライクリーニングの時な、、、そら汚れなんか全然落ちへんねんで。この件はごちゃごちゃ考えんとそのまま受け止めてな。ホンママジ話やから。
ドライクリーニングで水溶性の汚れを落とす簡単な添加剤とか洗剤はプロ向けには色々とあるんやけど、そんなん使こたら色あせとか縮みとか変色とか生地を傷めるとかってトラブル続出で・・・まさに地獄、地獄に足を踏み入れる事になるんす。
洗剤が悪いんやのうて、正絹着物に水溶性汚れを落とす添加剤を使うって判断する技術者・オーナーは普通に考えて、あんまおらんと思う。
まあムリやもん。マジ地獄やで。(トラブルが起こらんかったら「エエ店」って評価になるとしても、地獄には行きたくない)
どんだけ理解してもらえるかわからんけど、ちょっとだけ突っ込んで書くね。
ドライクリーニング用の汚れ落とし添加剤には水分をたくさん含んでるモノがあります。(洋服中心のクリーニング屋さんで綺麗品質で集客を図ってる店はだいたい使ってるイメージ。やる気ある方向け。でも着物には危険すぎ)
ドライクリーニング時、設定のやり方によってはその水分を含んだ部分を洗浄液内の界面活性剤等の力によって《水で洗ったかのような効果が得られる》事を目的として添加するねん。
洋服のドライクリーニング時やったら筆者もそれほど「問題や!」とは思わんけど、着物にそれやるんは自殺行為やと思うねんねー。だってさー。そんなんやってたら弁償事案、連発食らうもん。
ドライクリーニング機械の中で洗浄中にできるだけたくさんの汚れを落とそう、っちゅうのは「安さを追求する」のに効率を考えたら、そんな悪い発想やとは思わへんけどね。
でも現実的にそれができるかどうかって質問されたら「それやるヤツァ終わってる」って言い切れるもん。「ハイ地獄」って。
(^^; コトバヅカイワルスギィ シツレイシマシタ
あの・・・。
こっからは筆者の独断でモノ言いまふ。
正絹着物の丸洗い(京洗い・生洗い)の洗浄方法に効率を求めたら、絶対アカンと思う。着物丸洗いの基本に忠実に立ち返って、やれる事を普通にやる。着物の丸洗いクリーニングに「効率」求めたら、結局ここに戻りますねん。せやから料金は高止まりしてるんも事実、ひとつの側面やと思もてる。
それは
「前処理でよく皮脂で汚れる場所に部分的な洗浄を行う」
※油溶性の処理 水溶性の処理は一般的に"しみ抜き"で対応する
結局、それに尽きますねんなー。
まあ水洗いがどんだけ最高の洗浄方法やっちゅうても、さっき書いた横道通り家庭洗濯やったら100中の30~40くらい汚れ落ちたら言う事ないけどね。
プロのクリーニング店とか着物の水洗い手法の洗い張りをする店でも洗って落とせる可能性がある汚れ100のうち、60くらいまで落とせたら御の字で、どんなにがんばっても40~50くらいの汚れは残るんやけどね。残念ながら。
これは技術的限界ですので。根拠あるけど長くなるからおはしょりっと。
さらりと着物用語を使う筆者。どない?(^^
超強い洗浄力を持つスーパー洗剤を用いて100度の熱湯で一昼夜グツグツ煮てかまわんねんやったらもう少しは汚れ成分を落とせるんやろけど、そんな洗い方に耐える衣類は特殊な用途のモン以外現実にはないしネ。
衣類が年々黄ばんでいくのはこの残った40~60くらいの汚れが作用してるんやし。みんな、もっと気づいて!(笑)
まじ頼むで!
実際、正直なクリーニング店さんや着物丸洗い店さんは自社のホームページでちゃ~んとその事うたってるしね。
ドライクリーニングだけでは綺麗にはなりません。
って。
「そう書いて高い方のコース薦めるための営業トークやろ?」
「技術に自信がないからはじめっから言い訳してるんちゃうん?」
と思ったあなた。
ブ・ブーッ!マチガイ! (・へ・ ドユコト?
ドライクリーニング機に着物を投入し、グルグル回転させながら溶剤で汚れを落とすイメージがあると思うけど、正しくは
ドライクリーニング機に着物を投入する前に汚れやすいえり山・そで口・すそ周辺を適切に前処理(下洗い・予洗い・部分洗い)し、全体的にすすぎの意味でドライクリーニング機に着物を豆乳、いえ、投入するんす。
丸洗いルールっちゅうても地域とか店ごとでちょっとずつ違う部分もあるやろから全部の店がって言いにくいのは確か。でも弁償案件撲滅しよー思もたらドライクリーニングにすすぎ以上の目的を持つのは禁忌。商売ならんと思うまじで。でも相場通りの料金を請求する店やったらそれなりの金額もらうはずやろから、違うのかなーって。横のつながりないんでのー。
大事なことなので繰り返しー。
着物を洗う業者はドライクリーニング機を前処理の後のすすぎの意味で使うのです。
ポイントは極端な言い方やけど「ドライ処理はすすぎ程度の効果しかない」と着物丸洗い店が理解してるって事。
せやのにお客さん側はドライクリーニング(表記は"丸洗い”やけど意味はまーざっと同じ)だけで数千円程度の安価で着物を綺麗にしてくれるお店を探してる。
このギャップが不幸な着物被害者を続出させてますねん。
その意味において丸洗い(=ドライクリーニング)だけ安いお店を探すのはナンセンス。
5.着物丸洗いのイロハで処理してくれる
ここが問題のひとつ。
ただし短期間に1,2度しか着用してへんで、汗ぜんぜんかいてなくて、よ~くチェックしたら襟山に筋みたいなうっすら汚れくらいしかないかなー、くらいの着物やったら丸洗いだけでも満足感は得られると思いますが、ね。
筆者の店やったどうすっか?
いひひ。聞きたい?聞きたい?
けけけ。聞いてクレーっ!(笑)
まあね、首に当たる襟山(着る時折る部分)にできた筋状の薄汚れくらいやったら 、たぶん全体はくったり感やのうてシャキッとキレイな感じの状態やろうからシワもそんなないやろう、との推測から次のような感じになるかなー。
「料金のかかる丸洗いやのうて衿拭きという衿の筋状に広がった汚れのみ落とす、って作業だけでよろしいのでは?」みたいな。
興味のある方はフランス国パリ県八つ墓村大字ジュテーム6336-29 オオウフランスパリックリーニング店の筆者まで送ってみてちょ。届くかどうかはお楽しみ(笑)
話戻すと結局、他人様の持ち物を預かって手入れする仕事って、次から次からどんどん注文が来んと心配で心配で夜、マジで寝られへんようになるし。
それには「気に入ってもらう」事が一番大事やから、料金も品質も利用してくれるお客さんの要望の幅を超えんように、ほんで期待に応えられるような対応しますやんか、サービス業やったら。
前章でも書いたけどこの上質な品質がむっちゃお得な費用で利用できるなら「俺のレストランシリーズ」みたく流行ると思いますんやけどなー。高卒やけど。数学は証明で挫折した口やけど。なにか?
覚えてますか?テーマは《丸洗い店?クリーニング店?どっちを選んだらいいの?》。(横道それまくってんのは筆者やけど)
《適切に前処理した後に全体を丸洗いする》は、丸洗いクリーニング前に掛襟・袖口・裾内側の汚れを落とす作業=前処理をしているかどうか。着物のクリーニングを考える時、この事は非常に、非常に大切。マジ重要。チョー・・・ひつこい?(^^;
これをやっているフツーのクリーニング店が多いのか少ないのかはわかりません。着物丸洗い店ではやってる方が多数派です。だってそう習うからね。
お店探しやけど、お客さんがお店を選んでいく中で「ここいいかも?」と感じたお店がクリーニング店やった場合には、どんどん電話で問い合わせを入れていくしかないんですな、結局は。
できれば一冊のノートを準備して、質問した日、質問したこと、その時感じたこと、担当者の名前とかを覚え書きしときます。
コレ、マジのちのち役立ちます。マジでマジ。ホンマに。
信頼できるお店が見つかった後は用なしになるかもしれんけど、信頼できて料金も安いお店を探し切るためには手間惜しんだら見つかるもんも見つかれへん。これもホンマやで。
★★★参考にしてネ 問答集ダヨ♪★★★
クリーニング店に電話で質問する時は突っ込んだ言葉を使おう。
例)
初めに電話で挨拶する時、まずこう言いませう。
挨拶.自分のところで丸洗いもしみ抜きもやってくださるお店を探しているんですがいかがですか?
→「全てやってます」なら下記3つも聞きませう。
→「丸洗いはうちで、他は専門業者で対応」ならやめとくべきかも。
→「クリーニングは全て専門業者に委託」←この店選ぶひとぉ、この記事読んでも時間の無駄。意味あらへんでー。近くの着物屋さんと仲良うなって言いたい事お願いしたい事がちゃ~んと委託業者に伝わるようにする活動の方がなんぼか建設的やで。まじ。
Q1.着物を洗う時、"そで口"と"えりの首とこすれる辺り"と"すそ"のほこり・皮脂汚れは先に落としてますか? またその料金は丸洗いクリーニングの料金内ですか?
→「やってます」なら続いての質問へ。
→「別料金」なら料金を聞いておく
→「やりません」なら選ばんと。
Q2.黄色いしみがあるけど漂白とかやってもらえます?
→同じく「やってます」なら次の質問へ。
→「着物にはやってません」なら選ばない。
※クリーニング業界は異常に弁償事案に恐怖心をもってるんで、技術のない店は「漂白=弁償」って感覚の方も多い。なんでモゴモゴどっちかわからん対応をされると思いますが、ねばって回答を引き出しましょう。
Q3.色がアセてる(色が薄くなってる)部分があるけど色補正(部分染め)できます?
→「やってます」なら一度テストに出せるでしょう。
→「やってません」なら選ばない。
できるだけシンプルに書きましたで。
先に言っときます。順番がめちゃめちゃで申し訳ないことです。文章書くのはそれほど苦やないけど、書く前の文章構成(起承転結)とかが好っきゃないもので・・・。
(^^; ダイタイ文カイタラアカンヒトヤン
この3つの質問だけでその着物クリーニング屋さんがどんな店か実はわかっちゃうんだーっ♪(笑)
Q1. ちゃ~んと丸洗いルール通り丸洗いする店かどーか、
Q2. 普通の汚れも長期保存で出来た変色も染み抜きできる店かどーか、
Q3. 色補正・染色補正ができる店かどーか、がねん。
全部自社処理してて色補正までやっとる店やねんから、そら染み抜きも変色を消すのもやっとるわなー、とは思うけど、Q2があるんは念の為かな。染色専門業者さんから派生した店は染色補正は当然強いやろけど、せやから言うて染み抜きの技術が優れるって訳ちゃうからね。
百貨店みたいにぜったい顔つぶせん取引相手がある店はもしかしたら高品質を維持するんに外注委託してる可能性も考えられるからねー。まー費用さえ考えんかったら百貨店から頼み込まれるような店は品質は凄いとは思うけど。どーなんやろね?←一応プロなんですが。アホをさらすアホクリーニング店主なのかー。
「染み抜きだけの質問ないけどなんで判断できますねん?」
それはQ2で解決するからですねん。変色を消す技術は染み抜きがベースやから。変色を消せる店は(ほんまやったら染色補正までやってるはずやけど)染み抜きをちゃんとやってるって判断できますねん。
まーややこしー質問にしたい人は途中で「染み抜きも普通に自分とこでやってますんか?」って聞いたらええと思いまふ。
”一度テストに”
着物を出していいかどうか判断するため、最悪の結果でも構わん、って着物を用意し、その1点だけを丸洗いクリーニングに出す方法。
「電話の対応が良かったから」って理由だけで、ありったけの着物を初めてのお店へ一気に丸洗いクリーニングに出すのはキケンやでー。
徐々に、ちょっとずつテストして、「信頼できる!」となったらドバッ!と出しゃいいので。そのためには、交通費や時間を無駄と考えてはいけません。
半年くらいはかけてググりまくって電話しまくってお店を探す方法を筆者は強くススメます。
”お店使い分けたらええやん論”
でのお。
手持ちの着物とかネットで安っすいちょい訳あり着物とか、みんなあるっしょ?それね、それぞれで例えば小紋Aは普段着ですぐ襟汚すからアイロンやってもらうのを兼ねて安い丸洗い(丸洗いルール通り処置して丸洗いを安くしている店)に。
大島紬Bはまだこれから何十年も着れる色合いやし大事にしーたいからちょい高めでも染み抜きまでやってる店に。
長襦袢は洗濯手洗いで構わんやろ。うそ襦袢もええ。肌襦袢を下に着てもええ。上下別れとったら洗濯機でバシャバシャ洗えるし。伝統重視の人は別やけど着物を楽しむって視点やったら長襦袢、気持ちええ方がテンション上がるもんね。まーお家での洗濯は縮まんよういろいろ勉強して自己責任での。
お気に入りの羽織Cはメチャメチャ気に入ってる1点モンやから京都の老舗に。
みたいにー\(^o^)/
使い分けたらええんちゃうん?って言うアホな着物クリーニング屋店長。フロムパリ市凱旋門町。(^^
使い分けるんやったらやっぱ常に利用しやすい店数として3~5件くらいは見つけとかなあかんのちゃうやろか。
丸洗いが安い店
染み抜きもやってて納得料金の店
費用は置いといてチョ~大事な着物なんかでも安心して任せられる店
みたいな。しらんけど。
跡継ぎ不在問題やら着物文化衰退やらでどんどん着物洗い屋が減っていく、って考えとくのがええやんって思うからねん。いくつか見つけとくのが大事やと思うでえ。
え?「面倒やから筆者の店教えて」ですと?
はいはい、毎度ありやした~!
以下からどうぞ。
http://www.korehajoudannnoadoresu.com/パリ大統領お墨付きで御用達の着物クリーニングオレッ
※冗談でっせ。うそうそ。(笑)
こんなアドレスありません!
言うてますやんか、ステマはできん、筆者の店は教えられんって。
ポリシーに反すやんか、それは。
その点、筆者はガチガチの堅物かもネ。まー来年辺りスペインにでも移転しよかなって思ってるわけやけど。
というところでそろそろ皆さん、お腹いっぱいでしょ?(^□^
またまた中途半端ですが、次回へ続きます。
貴重なお時間にも関わらず最後までお読みいただき本当にありがとうございます。
筆者 m(__)m
※このブログのページの下部・上部・サイドに表示されているお店の広告は筆者の店とはまったく関係ありません。お店選びは充分に検討し、ご自身の判断でお決め下さい。
<前回記事
次回記事>
プロが教える2《着物お手入れを安くする方法とそのタイミング》